ワクチン接種後の首から肩の痛みと可動域制限

半年ほど前に3回目のコ●ナワクチン接種後より、
左肩の痛みと可動域制限がツライと言われる60代女性。

その痛みはかなり辛く、
夜寝返りも出来ないほどだとか(;´Д`)

1回目の介入で疼痛は7〜8割ほど改善、
2回目の介入で左肩の可動域制限をほぼ改善。
という良い結果を獲られました。

今回はそのプロセスについてまとめてみたいと思います。

1.症状が出現した理由について

本人曰く
ワクチンがキッカケで症状が出現したとのことですが、
疑問点がいくつか・・・
・なぜ3回目だったのか?
・無症状な人との違いは?
・本当にワクチンが原因なのか?

これらはきっと科学的に証明されることはないんだろうと思いますが、
まずは相手の事実を確認せねばなりません。

私は基本的にどんな人・症状・疾患にも関係なく、
身体構造面・精神面・環境面の問題を評価するようにしております。

この方の身体構造面の問題点は
肩痛の原因=顎ニ腹筋、右手、足部
肩の可動域制限の原因=帝王切開の瘢痕部、左手、小脳テント、大脳辺縁系
でした。

精神面や環境面においても
会話の内容やリアクションから
かなりのストレスを見つける事ができました。

ワクチンは確かにキッカケだったのでしょう。
でも「ワクチンだから」ではなく、
何かしらのストレスがかかれば
遅かれ早かれ症状は出ていた可能性があると考えています。

評価をしてみると、
かなりのストレスが心身にかかっていた状態でしたので。

コップの水が溢れた状態=症状が出現する状態
というイメージですね。

コ●ナワクチンだからといって
特別に考える必要が無いかと考えています。

2.症状改善へのアプローチについて

介入するときに何よりも優先すべきは相手です。
相手が求める方法、手順、強度、方向、説明をしないと
どんなに有効とされるアプローチをしても
効果は少なくなってしまうと考えています。
それどころか最悪の場合は害にすらなることも。

最近は本当にこればかりを考えて臨床に取り組んでいます。
相手に合わせるのは本当に難しいです💦

下手に知識・技術があるせいで、
相手に合わせることをないがしろにしていた時期もありました(T_T)

知識・経験を積めば積むほど
相手への影響力が強まり、
簡単に相手を悪くすることができてしまいます。
この優先順位を意識することで大きく効果は変わるようになりました。

今回のケースでまず相手の一番望んでいることは
「首〜肩の痛みを取ること」
でした。

そのために必要な治療をすること。
以前までは
「できるだけその場で結果をだそう!」
と頑張っていました。
これも相手に合わせていない状態なんです。
ただの自分のエゴですね。
治るペースにも相手の望んでいるペースがあります。

なので
1回目は痛みに関係する部分の治療のみ実施。
2回目来院された時には痛みは7〜8割改善されており、
次は可動域制限をなんとかしてほしいとのことでしたので、
2回目は可動域制限の原因にフォーカスしました。

痛みと可動域制限の原因は全然違う事が多いです。
可動域制限=痛みならば、
高齢の方は皆漏れなく
痛みに苦しまなければなりませんよね?
でも実際そんな事は全くありません。

痛みと可動域テストは別物なんです。
この辺も知っておくと
相手への触れ方まで自然と大きく変わってくるかと思います。

3.まとめ

ワクチンについてどうこういうつもりはありません。

ただただ、僕らは事実を確認し、
相手の望むものを、
望むペースで提供し、
よりよい状況になることをお手伝いすることです。

相手の状況を専門知識で評価するだけではなく、
相手の気持ちに沿ってアプローチできる
セラピストに成長していきたいと考えています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

臨床で苦しむセラピストに向けて、 壁を乗り越える為の5つの力を磨き、 【理論】を【現実の力】にするお手伝いをしています。