右手親指の痺れの原因

「症状の背景にある原因を診る」
言葉でいうと簡単ですが、これを追求していくのは難しいと感じています。
右手の痺れを通して原因追求の流れをシェアしたいと思います。

手の痺れを訴える女性
最近箸を持つと右手が痺れる感じがするとのこと。
専業主婦の方なので、食事だけではなく調理にも支障をきたすことでしょう💦

痺れの部位は右手親指。
ということはデルマトームだとC6の領域ですね。
頚椎から母指までの神経のどこかで問題が起きているのでしょう。

手根管症候群の可能性もありますが、
テストでは陰性でしたのでその可能性は薄そうです。

頚椎回旋と上腕牽引すると痺れが再現される状態でした。
可動域をみると環椎後頭関節と胸郭上口は
ともに症状のある右側が可動性低下している状況。
いわゆる胸郭出口症候群のような状態ですね。

まとめると
何らかの原因で環椎後頭関節・胸郭上口が硬くなる

C6の神経に負担がかかる

右上肢を使うとより負担が増えて痺れを感じる
という流れかと思います。

【何らかの原因】が
ただ硬くなっただけであれば緩めれば解決。
力学的な負担があるならば、よい姿勢・運動の定着を。
化学的な負担があるならば、食事習慣などのチェック
精神的な負担があるならばカウンセリング・コーチング・リラクセーション
という対応が必要となります。

今回の症例さんは
①右上腕筋のスパズム
②肝臓のスパズム
による力学的な負担が原因となっているようでした。

①右上腕筋のスパズム
 上腕筋は橈骨神経と筋皮神経支配の筋肉になります。
 いずれもC6の神経も関与する部分なので、
 緊張することで頸部や神経の動きを奪いそうな感じがしますね。


②肝臓のスパズム
 胸郭上口と肝臓はかなり強い連結があります。
 腹式呼吸をして肝臓を下にストレッチすると、
 胸郭上口あたりが伸ばされる感じがする人もいるでしょう。
 円背姿勢を助長する要因にもなり得るものです。

実際に①と②を緩めることでその場で痺れは消失。
1週間後に状況を聞くと時折感じる程度で、ほぼ消失したという状態でした。

再度原因部位であった①と②を評価すると、
肝臓は再び硬くなっていたので、
肝臓が硬くなった原因は他にあるようでした。
原因の原因とややこしくなってきますが
このように複雑に絡み合っている人はとても多いです。
この方の場合肝臓が硬くなる原因は精神的・化学的な負担が影響している様子でした。

その辺はまた状態を確認しながら
対応していくといった感じでアプローチを続けていきます。

同じところをアプローチを繰り返しても効果がない場合は
原因の原因がある可能性があります。

年齢を重ねていれば原因になるものもより多くなりますし、
問題を解消していく中で露わになる問題もあるので、
症状の有無だけではなく、原因の部分がどうなっているのか?
を診ることがとても大切だと実感させられました。

症状の背景にあるものというのは本当に奥が深いですね。
そのようなところもしっかりと診ることができるようになりたいものです。

ご覧頂きありがとうございました。

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医者にできない治療をするを目標に理学療法士を目指す。 2005年に資格取得以降、給料の大半を勉強に注ぎ込み続ける。 学びの中で、知識・技術よりも大切な思考に気づく。 その内容を臨床で結果を出せず悩むセラピストに向けて情報発信中。