先天的な硬さなのか?
後天的な硬さなのか?
皆さんはどのような視点で評価していますか?
筋肉の圧痛から判断できる部分をシェアしていきたいと思います。
1.生来ずっと身体が硬いことに悩まされていた男性
どれくらい硬いかというと、
後ろを向くときに頚椎・胸椎の回旋だけでは足りず、
全身の向きを変えてカバーしていたと。
それほど硬いからといって、
特にどこかが痛みはないと。
硬いだけなら普通の生活には問題はありませんが、
これだけ硬い動き方をしていると
バランス能力の低下や、
内臓などの機能低下など二次的な問題が引き起こし兼ねない
と思い介入することになりました。
2.可動域と考察
実際、
ベッド上で評価してみると
股関節の外転は20°程度、
内外旋は15°程度とかなりの制限具合。
でも
触診をしていくと、
筋肉に圧痛のある部分もありました。
筋肉に圧痛がある
=
筋肉が収縮して内圧が高まっている状態
※炎症がある場合は別
先天的な硬さなら
筋肉は収縮はしていないので
圧痛は生じないです。
後天的に筋節減少の可能性もありますが、
少なくともいくらか後天的な要素が
あるのは間違いなさそうです。
3.評価
その硬さの原因を評価していくと、
・左膀胱経の抑制
・左第5趾節骨の硬化
・左後頭葉機能の抑制
・身体イメージの偏り
がありました。
先天的に硬いことに対して
「自分の身体は硬いから動き方もこう」
というようなイメージもついてしまったのかもしれません。
これらを介入することで
股関節の可動性は外転40°
内外旋30°程度まで改善し、
こんなに足が開いたことがない!
と喜んでもらいました。
この調子で身体のイメージが変わることで
負担のかかりにくい身体を構築できるといいなぁと思います。
4.まとめ
ROMテストをする際には
組織の柔軟性を評価するだけではなく、
相手の思考・経験・感情なども含まれてしまうのでROMテストだけで全てを鑑別していくのは不可能だと考えています。
視点を広くもってアプローチする必要性
全身を見る必要性を改めて感じた症例さんでした。
ご覧頂きありがとうございました!
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