セラピストにとって大切な【診る力】についてご紹介します。
この記事は、
・学んでいるのになぜか結果が出せないと感じている人
・自分の能力が低いと自己嫌悪になっている人
・臨床でどう考えたらいいのか分からない人
の参考になれば幸いです。
リハビリや治療の目的をお尋ねすると
・痛みを改善したい
・一人で歩けるようになりたい
と言われる事が多いかと思います。
逆境の中でも希望を見出せるのは簡単なことではありません。
「好きなことも病気になってから全然楽しめなくなった」
という人も数多く見てきましたら。
前向きなエネルギーのある方でないとこのような発言はできません。
ではセラピスト側は、
そのまま受け取っていればいいのでしょうか?
私は最近
「この人はまだまだポテンシャルがあるなぁ」
と感じるようになりました。
今回はそのような前向きに相手を【診る力】について解説していきます。
目的と手段
言葉の定義を確認すると
目的=最終的に目指す到達点
手段=目的に到達するための方法
とあります。
具体と抽象の話では、
具体=手段
抽象=目的・指針
と書きました。
また抽象度が高いと言うことは
エネルギーが高く、行動の大きなキッカケになるものです。
例えば、
「PTになるぞ!」よりも
「PTとして痛みに苦しむ野球選手の力になるぞ!」
の方が行動が続きやすいということです。
PTはあくまで生き方の一つの手段ですからね。
別の仕事でも野球選手に貢献はできるのですから。
人生の目的
では人生の目的とは何なのでしょうか?
これは人それぞれあるでしょうから語るとキリがありません。
ここでの私なりの定義を書くと、
人の目的は「幸福に生きる為に生きている」状態だと考えています。
(あくまで私の意見ですm(_ _)m)
なので
目的をシンプルに「幸福に生きること」と定義をしてみましょう。
すると、
「歩けない人は皆不幸なのか?」
「痛みがない人は皆幸福なのか?」
と考えてみると
必ずしもそうではないかな…?
という気持ちになりませんか?
例えばその辺のスーパーで買い物をして歩いている人は皆幸せそうでしょうか?
(多少強引ですが💦)
痛みの改善や歩行の獲得は、
確かに「幸福に生きる」為の大きな手段の一つですが
それだけでは不十分です。
※「幸福に生きる為に生きる」の詳細についてはまたの機会に書く予定ですm(_ _)m
では患者さんは
・何のために痛みを取りたいのか?
・何のために歩けるようになりたいのか?
という視点から診るようになると以下のような効能があります。
・相手への想像力が湧いてきます
・相手に共感する気持ちや尊重する気持ちが湧いてくるかも
・他の選択肢や可能性も考えられるかも
・患者さん自身の気づきモチベーションが変わるかも
人はそれぞれ違う価値観・感じ方・考え方があります。
その差や経験を味わう事ができるのもこの仕事の醍醐味ですね。
また
「もっとポテンシャルを引き出してもらうにはどうしたらいいか?」
としても関われるとてもやり甲斐のある仕事だと感じています。
このような理由から
セラピストとしては【目的と手段を分けて考える】
必要があると思います。
手段から目的へ
ただここで注意が必要なのは
「あなたそれは目的じゃなくて手段ですよ!」
「なんの為に生きてるの?もっと考えて!!」
なんていうのは多くの場合オススメしません。
実は、
【正論】にはあまり力はありません。
【正論】だけ押し付けても、拒否されるのがオチです。
(コロナの件をみても専門家の【正論】の力具合を思い知らされましたね💦)
目的とは行動する中で変わっていくものです。
相手のペースが1番大切なんですね。
私達セラピストができるのはお手伝いだけ。
私は無理やり
「自分の思う正しい」方向に気づかせようとして
メチャクチャ失敗してきました💦
加えて、
私も含めセラピストは総じて説明不足になりがちです。
専門知識や場に慣れすぎて、
一般の方からすると「?」となる行動・態度を取ることがありがちです。
そうなると
相手の信頼感は失われるわ
相手のやる気も損なわれるわ
でいいことが一つもありません。
僕らは身体の構造のみを対象としているわけではありません。
心を持った人間が相手です。
私は尊敬できる人生の先輩方に出会え、
その中で自分の変化を待ってくれた経験に恵まれてきました。
今振り返ってみると「自分は成長に時間かかりすぎだろ💦」
と感じなくもないですが、
精一杯やってきての今なのですからしょうがないです(苦笑)
多分直接的に言われても理解できないか、反発していたでしょう。
相手も同じです。
自分で行動し、壁にぶつかり、乗り越えようとすることで
大きく変わっていくものなんです。
セラピストはその人の可能性を信じて
場合によっては待つことも大切なんですね。
まとめ
専門家として専門知識・技術はとても大切ですが、
その前に、
「その人にしか出来ないことがある」
「その人には無限の可能性がある」
「人と人とを比べること自体ナンセンス」
と知ると関わり方は変わってきます。
事実この考え方をするようになってから、
直接伝えなくても
自然と相手の症状の捉え方や行動が変わってくる事を目にしてきました。
私達セラピストの【目的】は
相手の幸福に生きる為のお手伝いです。
そこに至る手段は何でもいいんです。
世に様々な治療方法が存在するのは
それだけ人が望む形が色々あるということを表してると思います。
結局は
その人の可能性を引き出す為にどれだけその人にあったものを提供できるか?
が僕らセラピストに求められているものだとと思います。
だからいろんなセラピストがいる環境が理想ですね。
相手の可能性を引き出すために、
目的と手段を整理する。
これを一度意識して頂けると幸いです。
目的と手段については以上です。
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今回もとても興味のある内容をありがとうございました。
クライアントの主訴から何をしていけばよいかを体からくる情報を拾って丁寧に施術することを心がけていますが、主訴が解決したらその人にとってどんな人生が開けてくるのかという視点では捉えてなかったので、とても良い情報をいただけました。
また、抽象度が高いってそういうふうに捉えれば良いんだというのも新たな気づきですね。抽象度を上げるということに関しては苫米地さんの本で何度も読んだ内容でしたが、より具体的に自分の中に落とし込むことができました。
今後もブログ楽しみにしてます!
初コメントと嬉しい御感想をありがとうございます!
今後もお役に立てるような発信ができるようがんばります\(^o^)/